Yahoo!カーナビ考

2022年8月に実施した「カーナビアプリ 低速モード運用実験(2)」の結果に沿い、iPad mini 5+povo2.0にてカーナビとして車載利用しています。

昨年の調査結果を簡単に振り返ってみます。(トッピングが切れた際のデータ通信低速モードでの運用可能性と、データ通信量の観点で検討)

  • Google Mapsは、音声ガイドをサーバ側で生成しているのか、128kbpsではデータ転送が追いつかず音声ガイドが欠落し、カーナビの用途としての利用は無理。データ通信量も他より多い。
  • AppleMapは、128kbpsでの車両位置の測位も安定しており定常走行中は運用は可能。問題は作成したルートを保存する方法がないらしい。
  • Yahoo!カーナビは、交差点の音声ガイダンスに遅れもなく、車両位置の測位も安定しているため、定常走行中は128kbpsでの運用は可能
    データ通信量もかなり少ないようで、今回の長距離テストにて、小田原〜東金IC付近の往復(約340km、7時間走行)で、140MBで収まった。(地図データを事前に自宅のWiFiでキャッシュ済みなら、300MB分の#ギガ活で1日を賄える)

以上を総合的に判断して、ナビアプリにはYahoo!カーナビを採用しています。

■今回のお題

小田原厚木道路の小田原東ICから、千葉東金道路の東金ICまで、Yahooカーナビの自動ルーティングではなく、Kanatecにて独自に設定したルートを”マイ・ルート”として保存し、繰り返し利用したい。

その理由は;

  • 地理に不慣れな(=方向音痴とも言う)我が家の将軍様が高速道路上で迷わぬよう、多少走行距離が長くなっても極力簡単なルートを固定設定したい。
  • ランプウェイからの右車線への合流、右車線から分岐や、最悪のクロス型の合流&分岐など、ハイレベルな車線変更を避けたい。

■右車線への合流や右車線からの分岐を避けたいわけ

右側は追越車線なのでイキって高速走行する車や、進路を譲らない車、あおり運転する車が多いので、走行車線である左車線を一定速度で巡航するのが安全で楽です。

以下の画像は、首都高ドライバーズサイトに掲載されているルート案内用の動画ですが、結構危険な状態が記録されていました。場所は川崎浮島JCTで、東京湾アクアラインからB湾岸線方面と、K6川崎方面に分岐する場所です。

K6川崎線方面と高速出口が右分岐になるため、普段から急に車線変更してくる車が多い場所です。この映像だと、右分岐しそこなった車が本線上で減速し、最終的に本線にはみ出した状態で停車してしまったようです。

ここで接触事故が起きたら、アクアラインは大渋滞でしょう。怖い怖い。

■設定ルート

往路

  • 小田原厚木道路 小田原東IC (スタート)
  • 厚木IC/(左合流)東名
  • (左分岐)横浜青葉JCT/K7 横浜北線
  • (左分岐)生麦JCT/(左合流)K1 羽田線
  • (左分岐)大師JCT/K6線 川崎線
  • (直進)川崎浮島JCT/アクアライン
  • (左分岐)木更津JCT/(左合流)館山自動車道
  • (左分岐)千葉東JCT/(左合流)千葉東金道路
  • 千葉東金道路 東金IC (ゴール)

復路

  • 千葉東金道路 東金IC (スタート)
  • (左分岐)千葉東JCT/(左合流)館山道路
  • (左分岐)木更津JCT/(左合流)アクアライン
  • (左分岐)川崎浮島JCT/(左合流)B湾岸線
  • (左分岐)大黒JCT/K5 大黒線
  • (直進)生麦JCT/K7 横浜北線
  • (左分岐)横浜青葉JCT/(左合流)東名高速
  • (左分岐)厚木IC/小田原厚木道路
  • 小田原厚木道路 小田原東IC (ゴール)

現在レビュー中ですが、往路と復路で生麦JTC〜川崎浮島JCTのルートを変えてあります。これは、往路にてB湾岸線を使うと、大黒JCTでのK5大黒線からB湾岸線への分岐が少々複雑なためです。

生麦JCT→大師JCT→川崎浮島JCTルートなら左分岐のみで行けますし、一見複雑そうな大師JCTも左分岐すれば、その先は高速出口かK6川崎線へ行くしか選択肢がないです。

復路は、川崎浮島JCTからK6川崎線への危険な右分岐を避け、B湾岸線 横浜方面に左分岐して向かいます。その先のB湾岸線からK5大黒線は左分岐のみのルートです。

なお、高度にダンジョン化された新保土ヶ谷〜狩場付近や、保土ヶ谷〜新港〜石川町付近の横浜市内中心エリアにも入り込まないルート設定とします。

■ここで問題発生

Yahoo!カーナビの場合、1つのルートに3箇所まで経由地が設定できますので、上記設定ルートの朱記部分をキーとなる経由地とします。また、作成したルートは「マイルート」として保存できます。

経由地の選定理由は;

  • 横浜青葉JCT:東名横浜ICから国道16号保土ヶ谷バイパス経由で、高度にダンジョン化された新保土ヶ谷〜狩場付近や、保土ヶ谷〜新港〜石川町付近の横浜市内中心エリアに導かれないようにするための重要な経由地
  • 往路 大師JCT/復路 大黒JCT:左分岐&左合流のみにするための重要な経由地
  • アクアライン:首都高B 湾岸線で、都心ベイエリアに導かれないようにするための重要な経由地

ところが生成されたルートの詳細を見ると、重大な問題がありました。

経由地に「横浜青葉JCT」を設定
経由地は「横浜青葉JCT」を指定(横浜青葉IC指定ではない)
横浜青葉ICで一旦高速を降り、一般道を周回してまた横浜青葉ICから高速に入り直している

このルート案内の問題は、大師JCTでも同様に発生しており、必ず一旦高速を降り、一般道を周回してまた高速に入り直している。ICを経由地に設定するならこのルーティングは理解できるが・・・

経由地に「K7 神奈川7号線」を設定
経由地は「K7→K1→K6」と首都高番号を指定
横浜青葉ICで一旦高速を降り、一般道を周回してまた横浜青葉ICから高速に入り直している

このルート案内の問題も、生麦JCTや大師JCTでも同様に発生しており、必ず一旦高速を降り、一般道を経由してまた高速に入り直すルート設定になっています。

これってルート設定方法に問題がある?バグ?それともアプリの仕様?

Web版Yahoo!地図を見てみる(経由地は横浜青葉JCTに設定)

Web版のYahoo!地図をPCで確認してみました。

  • 経由地を「横浜青葉JCT」に設定すると、横浜青葉ICで一旦高速を降り、一般道を周回してまた横浜青葉ICから高速に入り直している

やはりこれはYahoo!の経路検索エンジンの仕様なのかもしれない。

iOS版 Appleマップで見てみる(経由地は横浜青葉IC )

比較のため、iOS版のAppleマップでのルーティングを、iPadで確認してみました。

  • 経由地として「横浜青葉ジャンクション(JCT)」を検索してもヒットしないので、「横浜青葉IC」とするしかない。
  • ルート検索結果は、横浜青葉ICで一旦高速を降り、一般道を周回してまた横浜青葉ICから高速に入り直しており、Yahoo!カーナビと同じ結果。

「横浜青葉ジャンクション(JCT)」を経由値設定できないので、仕方ないと言うか問題外の様子。

回避方法が思いつかない、困った。ここは神頼みで、「Yahoo!カーナビの中の人」に相談してみよう!

2023.04.22 Yahoo!カーナビの中の人から回答がありました

(終わり)