なんか最近特に評判の良くない撮鉄さんたち、報道やネットによる情報操作の影響もありそうですが、実際には「一部の邪悪な撮鉄さん」がいるんでしょうね。
ここ数日、ご近所で撮鉄さんが集まりそうなイベントが続くので、撮鉄入門してみたいと思います。安全ディスタンスとりながら、法律とマナーを守って楽しく撮影しましょう!
■撮鉄さんが集まりそうなイベント
(1)11/11深夜〜11/12早朝 足柄駅〜小田原駅間の山王川改修事業に伴う線路切替工事
撮鉄さんの撮影ポイントは、本線切替になる久野川橋梁のピンポイント。ここに大勢の撮鉄さんが集まって、「一部の邪悪な撮鉄さん」の場所取りとカメラのアングルを巡って怒号が飛び交うのか・・・
線路切替後の始発小田急線は小田原発4:54の新松田行きの各停で、周辺には住宅も多いので、ここで騒ぎが起きれば警察に通報されるのはほぼ間違いなし。
始発電車の通過を撮影するためには、土曜の早朝4:30に自宅を出なければならず、そんな時刻に起きる根性があるか?(多分ないでしょう)
(2)11/17AM 大雄山線甲種輸送
12分間隔ダイヤでとっても便利で、滅多に止まることのない大雄山線が、11/17に「定期検査・整備に伴う車両輸送のため運転休止」となるそうです。
これは撮鉄の皆さんが好きそうな「甲種輸送」で、さらに「コデ165」というレアな車両が牽引するかも。。。
点検車両は駿豆線の大場駅の車庫に持っていくはずで、そうすると小田原駅構内で大雄山線線路から東海道線線路へ、連絡線を経由した車両の引き渡し作業もあり、ここでも撮鉄さんたちが盛り上がりそう。
こちらも駅構内で、「一部の邪悪な撮鉄さん」の場所取りとカメラアングルを巡って怒号が飛び交うのか・・・
こちらは11時前後の昼間のイベントなのですが、平日なので仕事を抜けられるかどうか?
■可能な限り、つづく
(1)小田急 線路切替工事
11/11 15:00 線路切替準備状況
工事開始前(Before)の状況です。
まだ撮鉄さんたちの場所取り合戦は始まっていません。彼らの被写体は鉄道車両であって、この手の工事案件は対象ではない?
踏切から小田原駅方面を見た様子です。うっかり&すっかり、踏切から北側の撮影を忘れました。やはり撮鉄さんにはなれません。
住宅街の路地から、小田原側の線路切替の工事箇所がよく見えますが、住んでいる方からしたら、今夜一晩は工事のため煩いと思います。
工事関係者の皆さんも頑張ってますので、ここはご配慮を!
この工事区間を5時間程度で仕上げて、本線を切り替えるるんですよね?すごいですね。邪魔しないようにしながら工事の様子も見てみたいです。
そう言えば、かつて川崎駅構内での京浜東北線の工事の際、回送電車通過前に工事用の車両を線路に入れてしまい、こんな惨事が起きてます。
11/12 06:00 やはり起きられなかった・・・
昨夜は21時に寝て、「4時前には自然と目覚めるだろう」と思ったのですが、6時まで熟睡してしまいました。夜中の0時過ぎにトイレに行ったのは覚えてますが、それ以外記憶が全くありません。やはり撮鉄さんにはなれません。
朝6時時点で、小田急は平常運行しているようなので、工事は無事終了したようです。工事関係者の皆さん、お疲れ様でした。
明るくなったら様子を見に行ってみよう。
11/12 08:00 線路切替工事後
上り線の電車、走ってます。
線路切替工事終了後(After)の状況です。現場では夜間工事の方はすでに引き上げ、昼勤の方がスタンバってました。付近の踏切には、保安要員の方が配置され、工事後の非常事態に備えているようです。
ところが、撮鉄さんと思われる人は、Kanatec以外に誰もいませんでした。(目立つ大きな一眼レフカメラを持って行かなくて良かった)
踏切の南(小田原駅)と北(足柄駅)方向の様子です。線路、ちゃんと繋がってます。
以上をもって、小田急 線路切替工事の撮鉄入門イベントは終了です。
(2)大雄山線甲種輸送
2022.11.12 甲種輸送とは?まずはお勉強しましょう。
2022年11月17日に関し、伊豆箱根鉄道から公式発表されていることは;
- 車両の定期検査・整備に伴う車両輸送のため
- 大雄山発〜小田原行きの10:26と10:50が運休
- 小田原発〜大雄山行きの11:00と11:36が運休
素人が考えると;
- 点検車両を運んでいく先は、伊豆箱根鉄道駿豆線の大場駅にある車庫?
もしそうなら、駿豆線も点検車両輸送による運休がありそうだが、その発表はないので、通常ダイヤの隙間に入る?それとも三島駅には留置スペースがあり、当日の営業運転終了まで留め置く? - 大雄山線の時刻表を見ると、該当するダイヤは列車番号の表記が他と異なるが、時刻表にはその備考内容が書かれてない。
Yahoo時刻表を見ると「特定日または特定曜日のみ運転」とあるので、あらかじめ設定された保守や回送等のための運休枠のよう。 - 運休は上り下り2本分の枠だが、うち1本分は予備枠として輸送車両は1編成?
この場合、点検車両が自走するのか、それとも大雄山〜小田原間は、コデ165が引くのか?
一連の作業にて小田原〜大雄山の戻り枠も運休し確保してあるので、コデ165が小田原まで運んできて、JRに引き渡し後、大雄山に帰っていく?
小田原駅でのJRへの引き渡し時の手順が複雑なので、往路は予備の間にダイヤ2枠を確保している? - 小田原駅〜三島駅間のJR区間の輸送も気になるが、まだそこまでフォローする経験値も余裕もない。
今回は大雄山線区間に集中する。
やはり素人には謎が多すぎますが、保守や新車配送時の甲種輸送を専門とする撮鉄さんは、全てお見通しなんでしょうね。だとすると、ネットに過去情報が載っていそう。「大雄山線 甲種輸送」でGoogle検索して勉強してみましょう。
- 伊豆箱根鉄道大雄山線 全般検査に伴う甲種輸送 往路(小田原鉄道歴史研究会)
2011年の資料ですが、やはりプロのレベルは違う。点検車両は、小田原にてJRの貨物列車の最後尾に連結して輸送するようです。 - 【 あわや大惨事!! 】 大雄山線6両編成が急ブレーキで衝突回避 コデ165難を逃れる 急ブレーキの反動がすごい
やはり不測の事態は色々あるらしい。年代物のコデ165が廃車になるところだった。 - 大雄山線の5000系・甲種輸送を追跡撮影した全記録・時刻も
甲種輸送の様子を、小田原駅、根府川駅、函南駅、三島駅で完全レポートしています。一人で小田原から三島まで追っており、貨物線を含めた運行ダイヤも綿密に把握されている、素晴らしい!こちらもYoutube動画ですが、ここではマナーの良い撮鉄さんたちも写ってます。
参考資料1と3を見て、謎が解けました。やはりこの道のプロのレポートは素晴らしい!
- 大雄山〜小田原間は、コデ165が牽引してくる。
小田原〜三島間はJRの貨物列車に牽引される。
三島〜大場間はED31形という1947年(昭和22年)製のこれまたレアな車両で牽引する。 - 小田原での大雄山線〜JRの連絡線には架線がなく、車両の引き渡しの際はJRの電気機関車の後ろに通電不要な貨車を数両繋げそこに連結するため、”押したり引いたり”する手間がかかる。
- 三島でのJR〜駿豆線の連絡線には架線があるため、駿豆線のED31形がJR線側に取りに来て、連結し牽引。通常ダイヤの隙間で大場の車庫まで運べるので、運休不要。
2022.11.12 ロケハン
01_小田原駅付近
駅の構内だと、3〜4番線の東海道線下りホームが大雄山線に面しており、JR貨物への引き渡しも観れるので、最大の激戦区となりそう。
「東通りの伊豆箱根バスの車庫」は、バス車庫と駐車場なので立ち入りに文句言われるかも?それに広告看板も邪魔。
「東通り交差点東側」は、コデ165+定期検査3両が一望できそうですが、どうしても手前の駐車車両が邪魔。
02_緑町駅付近
大雄山線の難所R=100の急カーブ、線路摩耗と騒音防止のために散水するポイントは、絵的に面白いのですが多分1両目しか見えそうにない。駅北側の駐車場からも、1〜2両分しか見えない。
03_緑町〜井細田
ローアングルから撮影できるので迫力ある絵が撮れそうですが、編成全体を撮影するのは難しそう。
04_井細田〜五百羅漢
五百羅漢駅は必ず交換のため停車するので、撮影ミスは避けられますが、あまりにも近すぎて編成全体を撮影するのは難しそう。
05_五百羅漢〜穴部
良い感じに線路がカーブしてるので、悪くはなさそうですが、編成全体を撮影するのは難しそう。
06_穴部〜飯田岡
編成全体を撮影するのは、障害物のないこの辺です。狩川土手からなら、天候次第で富士山も見えそうです。
■2022.11.14 当日の作業手順の確認
- 「車両の定期検査・整備に伴う車両輸送」ということは、定期的に行われる作業
- 時刻表的に、11:00AM前後の上り下り各2本の枠が保守向けの運休枠に標準設定されている
ということは、毎回の作業手順とタイムスケジュールは同じと見ました。安全上重要な作業は、検証・確立された手順通り、正確に実施するのが「基本のキ」だと思います。
参考資料No.3「大雄山線の5000系・甲種輸送を追跡撮影した全記録・時刻も」をもう一度見直してみましょう。それにしても作業服を着た方だけでなく、スーツとネクタイ姿にヘルメットと安全ベスト着用の方も多数作業に参加してます。総勢は20名程度いる様子。
中にはバインダーに挟んだ書類を逐次確認している方がいますので、この方が作業手順をフォローしている方と思われます。以下、記載時刻はビデオのテロップを参照しています。
10:XX | 関係者が現場に集結 |
10:XX | 大雄山線 2番線の営業運転車両を緑町駅側に一旦引き上げ、手動でポイントを切り替えて1番線側に移動 |
10:45 | コデ165に牽引された定期点検車両が小田原駅の2番線に到着(*1) |
10:56 | JR貨物列車が到着、一旦通り過ぎてから渡り線ポイント手前まで戻る |
11:XX | コデ165と定期点検車両の連結切り離し 1番線にいた大雄山線営業車両が緑町側に一旦下がり、2番線の定期点検車両の後ろ(緑町)側から連結、後進し定期点検車両を渡り線手前まで下げる 手動で渡り線のポイントを切り替え 定期点検車両を渡り線に押し出す JR貨物列車が後進し、定期点検車両と連結 定期点検車両の後ろ(緑町)側の大雄山線営業車両の連結切り離し JR貨物列車が前進し、手動で渡り線ポイントを元に戻す(引き渡し完了) |
11:XX | 定期点検車両の後ろ(緑町)側にいた大雄山線営業車両が1番線ホームに戻り営業運転再開 |
11:35 | JR貨物列車(大雄山線定期点検車両)による甲種輸送が出発 |
11:XX | コデ165が小田原駅の2番線を出発(*2) |
- *1:大雄山発10:26〜小田原着10:46と思われる
- *2:小田原発11:36〜大雄山着11:57と思われる
この想定手順と時刻が正しければ、
- 10:38頃、飯田岡〜穴部間の小田原方面に走るコデ165+定期点検車両を狩川土手から撮影。
- コデ165が穴部〜飯田岡間に戻ってくるのは11:45頃、1時間以上土手の上で待機するのは暇そうなので、往路の撮影が済んだら撤収し、小田原方面に移動。(5.5km/30分想定)
- 11:10には小田原駅周辺まで戻れるので、連結作業に間に合うかも?
- 大雄山に帰還するコデ165をどこかで撮影するか、もしくはコデ165の撮影は諦め、青橋あたりからJR貨物列車(大雄山線定期点検車両)による甲種輸送の撮影もできそう。
■2022.11.17 当日、撮鉄入門=不合格!
残念ながら、富士山は雲で隠れて見えない。(この辺りからだと、矢倉岳と明神ヶ岳の間に見えるはず)
やはりこの土手は、撮影ポイントとして悪くないらしい。カメラに映っていない方向を含め、10名以上の撮鉄さんが、十分すぎるディスタンスを維持してスタンバイ中。
ところが!?
コデ165の後ろに、点検車両が牽引されてない。単独で走っている!?
気がつきました、本日は点検車両の送りの往路ではなく、戻りの復路でした。
ということは、もう甲種輸送のJR貨物は、小田原駅周辺にて待機しているのか?
気を取り直して、写真撮影を続行。車内には作業員の方が大勢乗車している。
昭和3年に製造され、改造や転籍を経て、令和の足柄平野を疾走中!
自転車Dashで11:10頃に小田原駅に戻ると、点検上がりの車両とコデ165の連結が完了していた。(やはり、甲種輸送の切り放しには間に合わなかった)
この撮影場所は伊豆箱根バスの車庫なので、ここで撮影すると邪魔ですね。バスの運転士さんの冷たい視線を感じ直ぐに退散。
駅の周辺にもパラパラと撮鉄さんの姿が。
ということで、勝手に甲種輸送の往路と決めつけていたのが大失敗。結局甲種輸送は全く撮影できず、レトロ車両の撮影のみでした。
甲種輸送の復路の場合、ネットの情報によると;
- 小田原駅構内では、東海道貨物線の下側にしか大雄山線への連絡線がないため、三島からの甲種輸送車両は一旦小田原を通過し、大磯の相模貨物駅で折り返してくるらしい
- 貨物列車の走行時刻がわからないが、小田原〜相模貨物駅の間では往復2回の甲種輸送撮影タイミングがありそう
ということで、今回の撮鉄さん入門は不合格となりました。頑張って3回目までには合格したいと思います。今後の課題は;
- 甲種輸送のある日は、大雄山線の運休情報で分かりそうだが、往路と復路をどうやって見分けるか?
- 復路の場合、小田原〜相模貨物〜小田原の輸送があるので、こちらの方が撮影しやすそう。どうやって貨物列車走行時刻を調べるか?
■編集後記
甲種輸送のスケジュールをまとめたサイトがありました。
日にちに11/16〜17と幅がありますが、三島→小田原と方向が示してあります。先にちゃんと調べるべきだった。やはり撮鉄入門は不合格ですね。
ところで12/12〜16に、日立製作所の下松(クダマツ、山口県)の工場から相模貨物駅や厚木に運ばれる21000系というのは相鉄の車両ですよね?東海道線の小田原を通過するんでしょうけど、詳細な時刻など調べないといけない。それに相鉄にはあまり縁もなく。。。
(おわり)