小田原周辺の謎(17) 小田原空港がない

関東地方以外のエリアには、ほぼ県ごとに空港がありますが、東京に近いためか、空港を設置するスペースがないためか、関東地方には民間のエアラインが運行している空港は、(1)羽田空港、(2)成田空港および(3)茨城空港(百里基地)しかありません。(調布空港や離島は除く)

Ref. 航空:空港一覧 – 国土交通省

【凡例】

  • 青:A.拠点空港<会社管理空港(4)>成田国際 中部国際 関西国際 大阪国際
  • 緑:A.拠点空港<国管理空港(19)>
  • 紫:A.拠点空港<特定地方管理空港(5)>
  • 橙:B.地方管理空港(54)
  • 黄:C.その他の空港(7)
  • 灰:D.共用空港(8)

神奈川県央には「厚木基地」はありますが、騒音問題を抱えた軍専用の空港の上、小田原市民的には新幹線を使えれば厚木基地より羽田空港の方が利便性は高い。

■小田原に国内線空港を!(妄想)

空港の目標仕様は以下の通り。

  • アクセス利便性は福岡空港クラスを目指す。主要な鉄道駅から距離2~3km程度の至近で、電車でサクッとアクセス可能。
  • それほど利用者がいるとは思えないので、滑走路は1本で十分。
  • 足柄平野の地形や、平均的な風向きを考慮し、滑走路の方向は南北を基本とし、北方の山岳地帯を回避するため、足柄平野の南端=鴨宮付近とする。
  • A380やB747のような大型機の運用は諦め、中〜小型ジェットの運用が可能なように、松本空港や富山空港と同じ2000mクラスの滑走路を設置。(主力機材はB737かA320、FDA はどう?)
  • 空港南端は小田原市立白鴎中学校〜北端は飯泉山 勝福寺 (飯泉観音)あたりになりそう。神通川の河川敷を活用した富山空港の立地が参考になりそう。
  • 交差する新幹線、東海道線並びに主要な道路は地下化する。滑走路が酒匂川を渡る部分は、羽田空港D滑走路風に桟橋化する。
  • 空港建設予定地に住んでいる方とは別途ご相談。(海と飛行機と富士山が見える高層マンションに集団移転なんてどうでしょう?ヨークマートも近くにあるので、買い物も便利です)
福岡空港(博多駅から2.4km)3000mクラスの滑走路
仮称 小田原空港(小田原駅から2.4km)2000mクラスの滑走路なら南北方向は少し短くなる
交通の利便性の観点

仮称 小田原空港ビルは鴨宮駅直結とすることで、新幹線・東海道線・小田急線・大雄山線・箱根登山鉄道の5路線が乗り入れる小田原駅から、乗換なしの1駅3分で行けます。(注:待ち時間は含まず)

これで鴨宮の住民の皆さんも、「新幹線発祥の地」の次の発展の機会が約束されますし、我が家から自転車で15分くらいで行けます。超便利!

地形的な観点

仮称 小田原空港の南方は海なので、騒音問題や航空障害となるものは一切ないです。

地形的な問題は北方の松田〜丹沢の山岳地帯。空港近くの山地が障害となることで有名な松本空港と比較してみましょう。

松本空港(南方7.9kmに山)
仮称 小田原空港(北方9.7kmに山)

松本空港の南方7.9kmに標高1,092mの山があります。松本空港のは標高658 mなので、南方の山との標高差は400mほどになります。

仮称 小田原空港は北方9.7kmに標高568mの松田山や、その先には1000mクラスの丹沢山系もあり、似た状況です。

仮称 小田原空港の場合、地形的に北からのアプローチが難しそうなので、主に夏季南風運用時の着陸は海側から進入し、ランウェイ西側のウェイポイントWPLD(わんぱくランド)→DYZ(大雄山)と辿り、大野山の牛さんたちに激突しないよう注意しながら180°右旋回の後、ウェイポイントSMZD(シン・松田)から南下し、RWY(ランウェイ)16にサークリングアプローチすることになります。

南風運用時のRWY16アプローチ予想図(降下角度3°を想定)

このアプローチなら、酒匂川に沿って高度を下げ南下してくるので、騒音問題や落下物などによる安全上の懸念も低いでしょう。最大の航空障がいは桑原のアール・エフ・ラジオ日本小田原放送局の高さ50m(?)の送信アンテナで、移転が必要かも?

アール・エフ・ラジオ日本小田原放送局
就航路線

小田原の場合、大阪〜岡山〜広島の中心街に行くなら新幹線が便利でしょう。特に広島空港は広島市中心に出るためには、唯一の公共交通機関であるバスで1時間以上要します。東日本も主要都市は東京で新幹線を乗り継げばいい感じです。

小田原空港 就航都市

新千歳 :以前は年に1回程度の頻度で、北海道に行って食い倒れ&温泉ツアーしてましたが、赤い旗のうざい隣国の団体ツアー客に耐えられず、ここ10年近く訪問してません。Afterコロナの今後、あの方々はまた北海道に大挙して来るのか?

函館 :未だ行ったことはないのですが、市場の美味しそうな海鮮を、死ぬ前に一度、死ぬほど食べてみたいです。

大分 :別府や湯布院へのアクセスに必須な路線です。これは絶対に欠かせません。課題は空港から別府や湯布院までバスやレンタカーで1時間ほどかかる点。ホバークラフト復活の話も聞くのですが、湯布院には行けそうになく。。。まあそれでも必須航路です。

福岡 :こちらも美味しいものを死ぬほど食べるには欠かせない街です。20年ほど前は仕事関係で2ヶ月に1回程度訪問しており、食べのものうまさは実体験で確認済みです。ここから湯布院までは、高速バスで2時間ちょっと行けますし、JR九州のリゾート系特急電車も魅力的。

那覇 :沖縄おでんの「おふくろ」さんは絶対にまた行きたい。もちろんソーキそばとか、改修が済んだ牧志市場にも絶対に行きたい。

やはり問題は、新種のウィルスによって世界中に不幸を撒き散らしたあの赤い旗の隣国、ウィルスが収まるとまた大量に団体客が押し寄せて来るんでしょうね。まあ、昔の日本人団体海外旅行客も、マナーの無さは似たようなものだったのかもしれません。

■最大の課題:横田ラプコン(RAPCON:Radar approach control)

Ref. 川崎市資料、朝日新聞デジタル

ご存知の通り日本は敗戦国で、未だ関東地方の西側の空は米軍に占領されたまま。手続きを踏めば横田ラプコン内も飛行できるそうですが、多くの航空機はこの空域を避けています。

残念ながら仮称 小田原空港はすっぽりこの空域に含まれてしまいます。特に小田原の海岸線上空は、厚木基地のヘリコプターや対戦哨戒機の訓練空域らしく、日々多くの軍用機が低空で通過していきます。

そういえば那覇空港に北からアプローチする際、嘉手納の空域を下側に避けるため、長時間低空で海上を飛んでます。

仮称 小田原空港実現のためには、横田ラプコンの返還交渉が必要です。これは地元選出議員のかれんさんに頑張ってもらわないといけない。

【参考:那覇空港へのアプローチ】

FlightAwareにより取得した、福岡空港から那覇空港に向かうピーチエアラインのA320neoの軌跡を見てみましょう。

読谷村の残波岬西辺りから那覇空港の着陸直前まで、ほぼ400mの高度を維持しています。これは嘉手納基地の西に広がる嘉手納ラプコン (Kadena RAPCON) を下側に避けてフライトしているためです。