小田原の謎(12) 森戸川と関口川は2回交わる

足柄平野の東の際、国府津付近で相模湾に注ぐ森戸川に関わる謎。GoogleMapで流路を追っていたら、森戸川の支流の一つ関口川は、森戸川と2回交わっている模様。GoogleMapの水路や小川の記述はイマイチなので、現地調査をしてみます。

田島付近の森戸川と関口川の合流点より森戸川に沿って遡り、再び関口川と交わった点から今度は関口川に沿って下り、スタート地点の田島の合流点に戻ってこれたら成功です。

■GoogleMapで見てみよう

■まとめ

森戸川と関口川の2つ目の合流点というか分岐点は、東大友〜上曽我の小さな水路が交わる点でした。

分岐点周辺の地図
分岐点の南方向を見る(左が森戸川、右が関口川らしい)

神奈川県の「森戸川水系河川整備計画(平成 27 年5月)」には;

森戸川は、その源を小田原市の東部浅間山を中心とする曽我山丘陵付近に発し、山岸川、 剣沢川、関口川、小八幡川等を合わせ、小田原市国府津において相模湾に注ぐ、幹川流路延長 3.75km、流域面積約 24.5km2 の二級河川である。

とあるので、合流点に北側から流れ込む流路が本流で、東側からの流路は酒匂堰からの用水路?

それと、河川法で「二級河川 森戸川」と呼ばれるのは下曽我駅の東側くらいまでで、そこから上流は「準用河川 山岸川」のよう。なので、分岐点は「山岸川」であり「森戸川」ではないとも言える。

河川法の基礎を調べてみた
  • 1級河川 :国土交通大臣が直接管理する河川で、全国で1級水系に指定された水系は109水系。足柄平野にはなく、最寄りは相模川。
  • 2級河川 :都道府県知事が管理する河川で、全国で2級水系に指定された水系は2,713水系。(平成10年度末現在)
    ご近所では酒匂川や山王川のほか、今回テーマの森戸川が該当。
  • 準用河川 :1級、2級河川以外で市町村長が指定した河川で、ご近所では久野川や小八幡川が該当。
    河川法上では「酒匂堰」は矢作の万石橋までで、そこから下流は「小八幡川」。
  • 普通河川 :1級、2級もしくは準用河川以外の河川。
神奈川県「森戸川水系河川整備計画(平成 27 年5月)」より

以上、「小田原の謎(12) 森戸側と関口川は2回交わる」説はあっているような、河川法に照らして厳密に見ると違っているような。。。

道路の管理同様、河川管理も難しい。(江戸時代の酒匂川の治水も、資金を幕府と地元のどちらが用意するのか、いろいろ大変だった様子)