Android root化に挑戦、他

Android root化に挑戦

バイト先の大森のBook-Offで、中古¥3,980でPanasonic初のスマホ P-07Cを調達しました。(2011年製、保証3ヶ月付き)バッテリ以外の付属品は何も付いていませんが、傷一つない美品です。問題は、ROM 1GBのストレージ容量不足とマッタリとした緩慢な動作です。このストレージ容量不足と緩慢な動作に拍車をかけているのが、てんこ盛りの不要プリ・インストールのアプリたち。ネットで調べてみると、root化して不要アプリをアンインストールし、ランチャを変えると結構使えるようになるらしい。

■ 事前調査

ネットの情報だと、Androidのビルドを上げてしまうとroot化が出来なくなるようなので、購入後の簡単な動作確認を済ませ、システム・バージョンアップを行う前に、一気にroot化に挑戦することにしました。

現状最新の「07.1040」だとダメのようなのですが、購入時点のビルドは「07.0951」なのでOKのようです。

■ 必要なソフトの準備

明日もきっと崖っぷち」さんの情報に基づき、以下のソフトを準備します。

ここでちょっとした問題発生です。SuperOneClick v2.3.3のダウンロード先として紹介いただいたサイトにソフトが掲載されていません。リンクはあるのですが、リンク切れのような、掲載終了のような・・・。ネットで探しまわったところ、「アメリカより」さんのWebサイトにコピーが掲載されており、そこから無事落とすことが出来ました。感謝、感謝。

■ root化の手順

ここから先は「明日もきっと崖っぷち」さんのWebサイトにてご紹介されている手順の通りです。またまた感謝、感謝。自身の覚書のため、手順を以下に纏めておきます。

(1)PC側の準備・・・Windows PCです

  • ダウンロードしたzergRush ExploitとSuperOneClick v2.3.3を解凍。
  • 解凍したzergRush Exploitのadb.exeと、SuperOneClick同封のadb.exeと差し替え ・・・ergRush Exploitのadb.exeだと、処理の途中で止まってしまいます。

(2)Androidスマホ P-07C側の準備

  • 「設定」→「アプリケーション」で、「提供元不明のアプリ」のチェックをオン、「開発」→「USBデバッグ」のチェックをオン。

(3)PCとP-07CをUSBケーブルで接続

  • 最初、100均の充電ケーブルでPCに繋いでおり、全くPC側でスマホを認識せず。Windows8ではダメかとあきらめかけた頃、100均充電ケーブルではデータが通らない可能性があることを思い出し、データ通信可能なケーブルに交換したらOK。
  • Windowsのドライバインストールが失敗するので、デバイスマネージャから手動でP-07C ADBドライバをインストール。

(4)root化作業を開始・・・緊張の一瞬

  • zergRush Exploitのrunme.batを起動、暫く処理の様子を眺め、「ALL DONE!!!」と表示後、端末が再起動を始めればroot化完了。

(5)root化後の作業

  • root化後は、Titanium Backupを使って、標準インストールされた不要アプリを削除(アプリのバックアップも可能)。

■root化の効果

不要なアプリを徹底的に削除し、ランチャをLancherProに変えたところ、動作も結構すっきりしました。ROMの残り領域が100MBしか無かったのが、200MB程までに増やすことが出来ました。これなら暫くは、十分使用に耐えますね。またroot化したことで、ずっと懸案だったスクリーンコピーも撮れるようになりました。・・・最近のスマホは、標準機能でスクリーンコピーが撮れますが、古い機種は標準状態ではダメです。

 お決まりの注意事項 root化失敗するとスマホが文鎮になってしまいます。また無事成功しても、改造扱いで製品保証が効かなくなります。不慣れな方や覚悟が決まってない方は、決して2年縛り期間中の月々の支払いが残ったスマホでは挑戦されないことをお勧めします。

■ ところで、P-07Cの活用方法は・・・

夏休みの自由研究課題で、Androidのroot化実験をしようと思っていたのですが、夏休みに入る前にあっけなく完了してしまいました。もちろんこのスマホに、新たな月額通信費を払う気なんて全くありません。現状のemobile LTEルータや、自宅の無線LAN環境下で、月額通信料ゼロ円で使用します。今のところの一番の使い道は、SkypeやLineの無料通話用のハンドセットです。iPod touchでも、もちろんSkypeやLineの無料通話は可能ですが、マイクが本体上部、スピーカーが本体下部に付いており、本体を上下逆にして持って通話することが必要です。またスピーカなので、受信音声が漏れまくりです。このため通話の際は、イアフォンを使うか、Bluetoothのヘッドセットを使う必要があり、少々面倒です。なお、とりあえず何かSIMカードが入ってないと、SIM無しのメッセージが出てくるので、プリペイド期間切れのbmobileのdocomoのSIMを刺してあります。・・・もちろんアンテナピクトは全く立ちませんが、SIM無しのメッセージは消えます。ところでこの状態だと、起動時に「緊急通報のみ」ってメッセージが出てくるのですが。110番や119番には電話が掛かるのでしょうか?さすがにこれは実験で確認することは出来ません。

携帯電話のお勉強

現在国内では5つのキャリアがサービスしていますが、よく見るとそのうち3つが同じ資本系列だったりして・・・。2006年のボーダフォンからソフトバンクへのブランド変更から7年で、こんな風になってしまうんですね。老舗のdocomoとauには頑張ってもらいたいです。

■ 携帯電話の周波数帯

SIMフリーなケータイ&WiFiモデムを活用する上で、一番のポイントは、端末とキャリアの通信方式と周波数帯が対応しているかどうかです。現状の3Gは、docomo/emoble/SoftBankのW-CDMAという方式と、auのCDMA2000って2つの方式がありますが、SIMフリーなケータイ&WiFiモデムを活用する上でauは検討対象から外します。・・・といった状況なので、docomo/emoble/SoftBankのW-CDMAグループの周波数帯を纏めてみました。

周波数帯docomoemobileSoftBank
700MHzXi(予定)
800MHzFOMAプラスエリア、Xi(予定)
900MHz3G、3Gハイスピード(通称プラチナバンド)
1500MHzXi(予定)ULTRA SPEED
1700MHzFOMA(一部エリア、通称東名阪バンド)3G、LTE(注1)
2100MHzFOMA、Xi(注1)3G、3Gハイスピード
2500MHz4G

注1:SoftBankによるイーアクセスの子会社化で、2013年夏以降、1700MHz帯をシェアするらしい・・・但し機種限定。既存のemobileの1700MHz帯をSoftBankに占拠されないことを祈る。SoftBankの2500MHz帯の4Gって、iPhone他のLTEのことですよね?周波数が高いので、室内とかビル陰とか、どの程度繋がるんでしょうか?イーアクセスを子会社化し、emobileの1700MHz帯のLTEを欲しがる理由からすると、何となく想像できます。イーアクセスも親会社の意向に従い、カケナシの1700MHz帯のうち3Gの帯域を狭めて通信速度を下げ、LTEの帯域を広げるとのことで、かわいそうなのは、まだ2年契約縛りが解けないemobileの3GポケットWiFiユーザさんたちです。

■ 実験&考察

さて、周波数の関係がまとまったので、次は手持ちの機材での実験です。ネット上の情報では、手持ちのemobile LTEポケットWiFi GL01PとGL04PはSIMロックフリーなので、FOMAのデータ通信に繋がるが、Xiは周波数が合わないのでダメとのこと。XiとFOMAプラスエリア(800MHz)に繋がらないのは仕方ないとして、”東名阪バンド”と呼ばれるFOMAの1700MHz帯に繋がるだけで、FOMAの全サービスエリアで使えるってことではない?ちょうど将軍様スマホに、OCNのFOMAとXiが利用できる標準サイズのFOMAのSIMが入っているので、これを引っこ抜いて実験してみようと思います。これがうまくいけば、emobile LTEの2年縛り契約が解ける来年4月以降、OCN モバイル エントリー d LTE 980 SIMで月額980円での運用が可能となります。

実験その1:GL01P+OCN モバイル エントリー d LTE 980 SIM ・・・中断

APNは3G用の3g-d-2.ocn.ne.jpです。

 一応小田原も東名阪エリアのようで、docomoのSIMを認識し、アンテナピクトも3本立っていますが、なぜかデータが通りません。GL01Pの詳細設定画面にPCからアクセスしてみたところ、WAN側がNGになってます。設定項目は、ユーザ名、パスワード、APN及び認証方式なので、これを確認しようと思ったところ、ダース・ベイダのテーマとともに将軍様が現れ、「スマホが使いたい」といってSIMを奪回されてしまいました。・・・スマホが使いたいと言っても、結局LINEのゲームで遊びたいだけのようですが・・・。なかなか実験が進みません。

考察その1:GL01Pの受信可能な周波数帯は?

GL01PはHuawei製の端末ですが、これはemobile 1700MHz帯専用機なのでしょうか?普通に考えると、Huawei自身の型番を持っている世界各国の複数の3G周波数帯に対応するグローバルモデルを、emobile向けにロゴマークやソフトの一部をカスタマイズしていると考えるのが自然です。であれば、2100GHz帯の3Gにも対応していると考えられ、主に山間部や都心ビル街向けのFOMAプラスエリア(800MHz帯)以外なら、日本全国で使える可能性があります。

実験その2:FOMA 1700MHz帯がない箱根町で受信できるか?・・・予定

総務省 電波利用ホームページの無線局等情報検索サービスを使うと、市町村単位で周波数帯毎の各キャリアの無線局の有無や数が分かります。簡単検索の”場所で探す”から、集計条件として周波数帯と市町村を選択すればOKです。この結果;

  • 小田原市ではFOMA 800/1700/2100MHz帯が使われている
  • 箱根町ではFOMA 800/2100MHz帯のみが使われている

まあセキュリティの関係もあるので詳細住所までは分かりませんが、小田原からの電波が届きそうも無い箱根湯本から先に行けば1700MHz帯を受信する可能性は低いので、そこで受信OKなら2100MHz帯を受信していると推察できます。問題は、この実験を実施するには、将軍様に気づかれないようスマホから長時間SIMを抜き取らなければならず、これが一番の難関です。本件、実験でき次第、改めてご報告します。

考察その2:FOMAプラスエリア(800MHz帯)ってどの程度重要?

  • 左:箱根周辺のFOMAプラスエリア(黄色のエリア)、ピンクはFOMA 1700/2100MHzエリア
  • 中:都心ののFOMAプラスエリア(黄色のエリア)、ピンクはFOMA 1700/2100MHzエリア
  • 右:参考用のemobile 3Gエリア(ピンクのエリア)、青はLTEエリア

やはり山間部の電波の届きにくいエリアと、都心の一部のビル陰をFOMAプラスエリアでカバーしています。ケータイ電話と異なり、緊急通信の必要性があまり高くないデータ端末なので、FOMAプラスエリアに対応してなくても、emobile 3Gと同等なエリアで利用できそうです。また前述の通り、近々emobileの3G帯域が削られ、通信速度が半分になると、FOMAの通信速度とそれほどの差は生じなくなると考えられますので、OCN モバイル エントリー d LTE 980 SIM の月額980円の優位性がさらに高まります。以上、やはりGL01Pが1700MHz帯だけでなく2100MHz帯で使えるかどうかが最大のポイントになりました。

■ 結論

色々ウダウダ書いてきましたが、emobileのGL01PとGL04Pの製品仕様のページに答えが書いてありました。3Gは1700/2100MHz帯ともOKです。

Ref. http://emobile.jp/products/gl01p/spec.html
Ref. http://emobile.jp/products/gl04p/spec.html

  • LTE(UE Category3) 1800MHz
  • DC-HSDPA / W-CDMA: 1700MHz / 2100MHz

始めからemobileの製品仕様のページを見ればよかった・・・。この数時間の検討は何だったのだろう・・・。