吉報です。
問題であったモバイルルータ Galaxy 5G Mobile Wi-Fiがpovo2.0では使えない件、2022.09.06のファーム更新で改善されたっぽい。
やはりau/UQで販売したモバイルルータ Galaxy 5G Mobile Wi-Fiが、自社の格安回線であるpovo2.0で使えない件は好ましくなかったようで、KDDIおよび/またはSamsungが対応したようです。めでたし、めでたし!
対象となるファームのバージョンは以下の通りです。
- ベースバンドバージョン(ビルド番号):SCR01KDU1AVH1
- リリース日 :2022/9/6
- アップデート内容 :通信品質の改善(怪しい内容だ!)
もしかすると、過去のファーム更新でmineo等のau系MVNO SIMでもGalaxy 5G Mobile Wi-Fiが使えなくなった件も、これで解消しているのかも?(SIMがないので確認しようもなく・・・)
■検証内容と結果
ベースバンドバージョンをVH1に更新しました。
なお、WAN(回線)側が繋がってなく、ルータ自力での通信ができないので、Smart SwitchアプリをインストールしたPCとGalaxy 5G Mobile Wi-FiをUSBケーブルで繋いで、ファーム更新を行ってます。
Smart SwitchというアプリにはMac版もあるのですが、あれこれセキュリテイ設定を解除せよと言ってきて、ウザくて怪しいので、即刻アンインストールし、臨時のウィルススキャンを実施しておきました。
こんな時は、重要情報を一切保存してない「人柱作業専用Windows10 PC」の出番です。
ファームを最新版VH1に更新し、APNを設定しなおしたところ、アンテナ棒が立ち5Gで繋がりました。(この手の操作をした後の基本は「再起動」です。上手くいかなくても焦らない!)
なお、UQモバイルも同様ですが、我が家はauの4Gとなんちゃって5G(NR化)エリアの狭間にあるため、受信状態が4G〜5G間で行ったり来たりします。多分、4Gエリアのど真ん中の方が速度も安定することでしょう。
上のエリア図にて、濃いオレンジ色のなんちゃって5G(NR化)エリアや、ピンク色のリアルガチ5G(Sub6)エリアが西側=市街地側に広がれば、速度も安定してくることでしょう。
■今後の予定
povoの#ギガ活ボーナスは十分余っていますので、小田原市内のリアルガチ5Gポイント(ピンク色)である「酒匂橋トヨタ横」で受信実験してみます。
現在、auの5G受信可能な端末は、Galaxy 5G Mobile Wi-FiとiPhone12があるので、端末の性能比較ができると思います。
- 双方とも5G Sub6受信は可能だが、5G ミリ波には対応してない。
- 過去の実験にて、Phone12にてkanatecフィールド受信実験最速の下り320Mbpsを計測(UQモバイルを受信)
■フィールドでの動作確認&Speed Test
#ギガ活しまくりで、クーポンコードに余裕があるので、ご近所にて動作確認&Speed Testしてきました。試験条件は以下の通りです。
- au基地局 → Galaxy 5G Mobile Wi-Fi → 2.4GHz Wi-Fiで接続 → iPhone12のブラウザでSpeed Testを実行
※povo2.0のトッピングに限りがあるため、1回のみの計測 - 参照用として、同一環境でiPhone12によるUQmobile直接受信でのSpeed Testを実施。
自宅ベランダ
自宅室内の実験室(=幅75cmのPCデスクのこと)は、4Gと5Gエリアの境界エリアであり、基地局アンテナとの相性(見通し)が悪そうで、au系の通信状況は良くありません。
多少でも状況が改善するよう、ベランダに出て計測してみました。
- Galaxy+povo2.0:
下り 26.7Mbps - iPhone12+UQmobile:
下り 33.8Mbps
ご近所のリアルガチ5G(Sub6)受信エリア トヨタ横
過去の実験では、下り320Mbpsを計測を記録した場所です。(iPhone12+UQモバイル)
- Galaxy+povo2.0:
下り 48.1Mbps - iPhone12+UQmobile:
下り 175.3Mbps
3桁Mbpsの領域の場合、Galaxy+povo2.0は2.4GHzWi-Fiの通信速度が影響している可能性があります。
イトーヨーカ堂西側駐輪場
なんちゃって5G(NR化)エリアであるイトーヨーカ堂の駐輪場でテストしてみました。
- Galaxy+povo2.0:
下り14.3Mbps - iPhone12+UQmobile:
下り 79.5Mbps
■まとめ
あれこれ受信実験しているうちに、あっという間に300MBのトッピングを消費してしまいました。明らかにトッピングの無駄使いなので、povo2.0のSpeed Testはこれで終了です。
以上により、Galaxy 5G Mobile W-Fi+povo2.0は、9/6のGalaxyのファーム更新により、無事使用できるようになったと判断します。次のファーム更新は、十分安全を確認できない限り、適用しないようにしましょう。
技術的な補足
以前「楽天モバイル 5Gエリア拡大中(その4)」の記事でも書いたのですが、IEEE802.11nの場合;
- 2つのデータストリームを同時に空間多重して送受信する「MIMO」技術や、「搬送波数の増加」や「フレームアグリゲーション」などの基本性能アップにより、理論値で最大450Mbps(5GHz帯)、最大300Mbps(2.4GHz帯)の伝送速度を実現しています。
- WiFi(5GHz帯)の屋外での利用については、電波法で規制されている。
ということなので、屋外(注:自動車車内は屋内扱いらしい)では最大300Mbps(2.4GHz帯)の利用に限られます。これは前述の通り、各種高速化技術を適用した上での理論上限値なので、これをモバイルルータで実現するには無理がありそう。
よって、モバイルルータを使用して5G最速チャレンジ自体が無理って感じです。まあ普通こんなことする人はあまりいないので、2桁Mbpsの速度が出ていれば実用上問題ないでしょう。
以上