Galaxy 5G Mobile Wi-Fiが5/3夕方に着荷しました。ご近所の5G基地局のアンテナまで行くにはもう遅い時刻なので、アンテナが400mほどの距離で見通せる部屋の机上で、初期設定と動作確認まで済ませようと思います。
■初期設定並びに動作確認
(1)APN設定
危うくミスするところでした。楽天モバイルにはAPN設定が複数パターンあることに気づかず、間違ったWebページを見て設定してしまいました。このため;
- SIMなしのエラーも出ず、電話番号もセットされているので、SIM自体は認識されている
- インターネットに繋がらない
明らかにAPN設定不備の現象ですが、間違ったWebページに書かれた情報と何度見比べても、何度書き直してもダメです。
試しに普段使っている楽天モバイル実質ゼロ円ルーター =WiFiポケットの設定を見直してみると、APNが違っていいたため、Webページを冒頭から読み直してみました。
●APN設定方法(rmobile_jp) •••間違えてこちらの設定を使っていた
- APN:rmobile.jp
こちらのAPN等を設定しても全くインターネットにつながりません。それもそのはず・・・
●楽天モバイル「Rakuten UN-LIMIT VI」の場合 •••こちらが正しい設定
- APN :rakuten.jp
この設定で無事インターネットに接続されました。(ちょっと焦りましたが、一安心!)
(2)ファーム更新前の動作確認
我が家の電波状況下で5Gに接続するには少々コツがいるようです。
設定メニューの「通信設定>通信モード」では、スタンダート(ST)とプラスエリア(+A)の2つが選べます。我が家の電波状況下で使用する場合、プラスエリア(+A)に設定すると、パートナー回線のauのBand18/26(800MHz)に優先的に接続するようです。この結果「4G LTE」接続となります。
接続モードの設定をスタンダート(ST)に限定すると、接続先が楽天モバイルのBand3(1.7GHz)と5G n77(3.8~3.9GHz)に限定され、5Gにバリバリ繋がりました。やはりアンテナが直接目視できるのは有利です。
めでたし、めでたし・・・、でもヘビーユーザは要注意って感じです。
これは自転車ナビに使用しているスマホ 京セラTORQUE G03で起きた現象なのですが、とても繋がりやすいパートナー回線のauのBand18/26(800MHz)に優先的に接続する傾向が高く、ヘビーユーザーの場合、知らないうちに5GB制限のパートナー回線分を先に使い切ってしまう恐れがあります。(モバイルルータ上だと、楽天モバイルBand3の4Gなのか、auのBand18/26の4Gなのか区別できず、「my楽天モバイル」でデータ使用状況を調べる必要があります。
とはいえスタンダート(ST)設定のままだと、山の中とかビル奥だと繋がらないことも予想されるので、都度切り替えるのも面倒。
さらにもう一つ京セラTORQUE G03で起きた現象として、一度繋がりやすいパートナー回線のauのBand18/26(800MHz)を掴むと、楽天のBand3(1.7GHz)に入っても、Band18/26を離さないケースもあります。
逆にこの設定機能をうまく使うと、スタンダート(ST)に設定しておけばauのBand18/26(800MHz)には繋がらないので、4G LTEや5Gの電波状態の良いところで暮らすヘビーユーザは、「データ量無制限で税抜2,980円の楽天回線」のみを使うことができます。
幸いにKanatecの場合は、月の通信量を1GBに抑えるゼロ円運用で広範囲に移動する自転車ナビ用のため、普段はプラスエリア(+A)設定にしておき、5G受信実験する時のみスタンダート(ST)に切り替えればOKです。
(3)ファームの確認と更新
設定メニューの「システム設定>ソフトウェア更新」でファームの更新作業をおこないます。(更新前のバージョン確認を忘れました)
心配していたファーム更新で楽天モバイルに繋がらなくなることもなく、無事更新成功しました。(着荷初日の夜間作業はここまで)
(4)通信速度の確認
日が変わり、5/4(休日)のAM7:30、ネット民の多くはまだお休み中で回線が空いている時間帯です。月の通信量を1GBに抑えるゼロ円運用ため、SpeedTestの実施回数にも限りがあります。このため、スタンダート(ST)で5Gに固定した状態で、通信速度の測定を1回だけ実施してみました。
試験条件は、以下の通りです。
- (仮称)浜町郵便局裏の5Gアンテナが見通せる部屋の机上に、モバイルルータを置く
- WiFIiは速度有線で5GHzに設定
- クライアントは我が家で一番早そうなMac mini M1
モバイル回線で3桁は初めて見ました。さすがに我が家のdocomo光回線には及びませんが、ちょっとびっくりなほど早いです。これならもし光回線がトラブっても問題なさそうです。(さすがに非常事態なので、月の通信量を1GBに抑えるゼロ円運用は無理ですが、楽天回線なら税抜2,980円で無制限なので経済的にも耐えられそう)
なお、楽天モバイルの5Gサービス紹介のページを見ても、「超高速・大容量、超低遅延、多数同時接続を実現」という一般的な特徴しか記載がなく、「下り**Mbps(ベストエフォート)」的な速度を示す表現が見つかりません。まあ都心でもサービスエリアがまばらな状況なので、お試し期間のような感じかも?
それと、モバイルルータをしばらく観察していて分かったのですが、プラスエリアに設定していても5Gを掴むこともあります。多分接続切り替え設定の閾値ギリギリあたりのレベルなんでしょうね。「楽天回線優先」という設定があればいいのですが、そもそもこのモバイルルータはau向け製品なので、贅沢は言えない。
月の通信量を1GBに抑えるゼロ円運用のため、机上での確認はここまでとします。
■ちょっと一休み
なぜ5G受信に興味を持っているかというと;
- IT系の新しい物が大好き。今から10年ほど前、LTE(多分正確には4Gではなかったはず)の出始めの頃、emobileの端末片手に、小田原周辺LTE受信実験を実施してました。
- No.1キャリアのdocomoは、まだ我が家周辺は5G化されてない。なんとミリ波5Gエリアは、docomoショップ店内限定らしい。
- No.2キャリアのauは、我が家はがギリギリ「なんちゃって5G(NR化)」エリアだが、NR化なので通信速度は4G LTEと変わらないらしい。
- 2022.05.04時点で足柄平野に6箇所しかない貴重な楽天モバイル5G基地局のアンテナの1つが、部屋の窓から(双眼鏡を使えば)見える。
- 楽天モバイルは月の通信量が1GB以内なら基本料がかからない。無料大好き!
■最高通信速度アタック(計画)
とりあえず机上のテストで下り157Mbps/上り136Mbpsの標準記録が出ました。我が家から5G基地局アンテナまでは見通しではありますが、距離が400mでさらにアンテナ正面から右に60°程度ズレてます。アンテナの真正面に近づいたら、もっと通信速度が上がりそうな気がします。
無計画に実験すると月の通信量を1GBに抑えるゼロ円運用が崩れ、楽天モバイルさんに基本料を支払うことになりますので、ここは事前の計画をしっかり立てましょう。
- 測定場所 :アンテナにあまり近づきすぎると「下方向」になるので、真正面の見通しにある適度な距離とする。
- 実験時間帯 :小田原の郊外で、多くの楽天モバイル5G利用者がいるとは思えないが、極力空いた時間帯でアンテナ独占を目指す。経験上、休日の朝が一番空いている感じ。
- 測定方法 :モバイルルータ+スマホの組み合わせで、WiFiでの接続になる。屋外で5GHzは使えないので、2.4GHzでの通信速度の理論値を確認しておく。
WiFi(2.4GHz)での通信速度の確認
無線LAN規格 | 通信速度(最大) | 周波数帯 |
(Wi-Fi 6)IEEE802.11ax | 9.6Gbps | 2.4GHz/5GHz帯 |
(Wi-Fi 5)IEEE802.11ac | 6.9Gbps | 5GHz帯 |
(Wi-Fi 4)IEEE802.11n | 300Mbps | 2.4G帯/5GHz帯 |
IEEE802.11a | 54Mbps | 5GHz帯 |
IEEE802.11g | 54Mbps | 2.4GHz帯 |
IEEE802.11b | 11Mbps | 2.4GHz帯 |
端末 | 対応無線LAN規格 |
(モバイルルータ)Galaxy 5G Mobile Wi-Fi | IEEE802.11 a/b/g/n/ac |
(スマホ1)iPhone8 | IEEE802.11 a/b/g/n/ac |
(スマホ2)京セラTORQUE | IEEE802.11 a/b/g/n/ac |
屋外でWiFiの5GHzは使えないため、2.4GHzで最速の規格IEEE802.11 n=最大300MHzでの接続になりそう。このWiFi通信速度だと、5G通信速度実験には厳しそう。
IEEE802.11 nについてもう少し
- IEEE802.11n(2.4/5GHz)規格によるワイヤレス通信を行う際は、セキュリティを「WPA-PSK(AES)」もしくは「WPA2-PSK(AES)」に設定してください。(セキュリティは、TKIP<AES)
- 2つのデータストリームを同時に空間多重して送受信する「MIMO」技術や、「搬送波数の増加」や「フレームアグリゲーション」などの基本性能アップにより、理論値で最大450Mbps(5GHz帯)、最大300Mbps(2.4GHz帯)の伝送速度を実現しています。
- IEEE802.11nは、周波数帯域2.4GHz帯と5.2GHz帯の両方を使用した通信規格である。
最大300Mbps(2.4GHz帯)も条件付きの理論値なので、5G速度よりWiFi速度が先にボトルネックになりそうな気がする。スマホ直接受信ではなく、モバイルルータ経由での受信実験の限界みたいです。
WiFi(5GHz)の屋外での利用について
総務省「無線LANの屋外利用について」によると、
IEEE802.11 nの5.2GHz帯の屋外使用可能な条件は;
- 人工衛星に影響を与えない(上空側へ強い電波が出ない)工夫が施された専用機器を利用する。
(「5.2GHz帯高出力データ通信システム」の技術基準適合証明等を取得した機器) - アクセスポイント及び中継器については、事前に総合通信局に「登録局」の手続が必要。
- 気象レーダーに影響を与えない場所(告示に示す「開設区域」内)でのみ利用可能。
人工衛星とか、最寄りの空港や千葉県柏市にある気象レーダまで電波が届くとは思えない気がするが、ハンディーの衛星携帯電話で3万6千km上空の衛星と通信できるし・・・もちろん事前に総合通信局に「登録局」の手続なんてのもあり得ない。
なお、5.3GHz帯は無条件で屋外使用禁止。5.6GHz帯は地上で使う分にはOK。(日本国内ではドローンで使えないってやつですね)
WiFi規格や電波法はとてもややこしいので、深入りせず屋外利用可能な2.4GHzでやってみましょう。
■最高通信速度アタック(実施)
2022.05.11 16:00頃 最高通信速度アタック(1)
あまりい良い時間帯ではないのですが、平日散歩とお買い物を兼ね、アンテナ至近の(旧)抹香町で受信実験してみました。
測定方法は;
- モバイルルータは、5G優先となるよう、ST(スタンダード)モードに固定
- 屋外実験のため、法令遵守しWiFIは2.4GHzで接続
- クライアントはiPhone8
- SpeedTestはGoogle提供のもの
アンテナから見て、正面からみて左斜め下、距離は50m程度でバッチリ見通しです。
ところが並みの速度で、通常の4G LTEと変わりません。
モバイルルータを確認したところ、4Gで接続されてます。場所が悪いのかと思い、数カ所周辺を移動しても4Gのままです。自宅に戻り、前述の安定して5G受信できたベランダ際の部屋からも4Gのままです。
何らかの事情により5Gが停波しているのか?もちろん楽天モバイルのWebサイトには、そんな細やかな情報開示はありあません。
後日やり直してみますが、SpeedTestを1回実施すると、0.1GB弱のギガを消費するようなので、月の通信量を1GBに抑えるゼロ円運用のためには、月に実施可能なSpeedTestは最大5回位ですね。(他にも本来の目的でギガを消費しますので)
2022.05.12 05:40頃 5G受信テスト
最高通信速度アタック(1)の際に、アンテナ近傍の抹香町でも、アンテナ見通しにある自宅でも、5G受信ができませんでした。
再現実験のため、翌朝自宅にて再確認してみましたが、状況は変わらず、5G受信ができません。
浜町郵便局裏の5Gアンテナが停波しているのか、ルータの設定が悪いのか?切り分けするため、夕方の散歩タイムに、中町中嶋湯裏の5Gアンテナで再現実験してみようと思います。
2022.05.13 06:10頃 5G受信テスト(再テスト)
前日午後から雨天のため、中町中嶋湯裏での受信実験は延期中で、今回も自宅から浜町郵便局裏の5Gアンテナを狙います。
通信モードをST→+A→再びSTに切り替えたりすると、5G電波は掴みました。昨日は5G電波を掴めなかったので、状況が変わっているように見えます。
ただし5Gでは通信できず、このままNG状態が続くケースと、自動的に4Gに切り替えて通信OKに遷移するケースがあるようです。明日土曜日にかけて大雨のようなので、中町中嶋湯や寺町だいご裏での比較実験はちょっと先になりそう。
2022.05.21 06:45頃 5G受信テスト(再テスト)
オワコン・楽天モバイルへの関心度が一気に下がってしまいましたが、頑張って最後まで有効活用しましょう。
通信モードSTにすれば、5G電波を掴みます。但し若干接続が不安定で、時折4Gになりまた5Gに戻るような状態です。5/12の時のように、全く5Gを掴まない状況は解消されました。
この状況なら、本日の夕方散歩の際に、浜町郵便局裏と中町中嶋湯裏で最高通信速度アタックしてみましょう。