昨年2022年の2月末に、我が家のインターネット回線を激遅VDSLから光回線に更新しました。(Ref. 2022.02.20 我が家のインターネットの件(続き))
その際に併せて固定電話も光電話に変え、月々の固定費削減を検討しましたが、諸般の事情で断念して1年経過しました。この間、ほぼ着信専用の固定電話に、月額1,595円=年額19,140円を支払っていたわけです。(Ref. 2022.03.05 我が家の固定電話の件(2))
■やはりこれは、「シン・どげんかせんといかん」by 東国原英夫氏
(1)決断に至った経緯
- 停電など災害時、光電話や携帯より固定電話の方が「繋がりやすい」のは知ってます。でも2011年の東日本大震災の経験で、「繋がらないときは何も繋がらない」ことも知ってます。なのでこの点は許容。
- 今から36年前、NTTに対して支払った電話加入権(施設設置負担金)72,000円がモッタイナイ気もします。でも携帯電話やひかり電話が普及したこの時代、加入権を再販することも不可能で、その価値はほとんどないと悟りました。
- 当マンションで話が出ていたNuro光の件、NTTフレッツ光と入れ替えるのではなく併用の選択制になったので、現在の光回線引き直しは不要となりました。
(2)コスト計算
- ドコモ光に支払う初期費用6,600円(電話番号は変わらず、出張工事なしのリモート設定)
- アナログ回線に未練があり、NTT東固定回線は2,200円を支払い「休止」
以上、初期費用の合計は8,800円となります。結構な金額が掛かってしまいました。これに対し、
- NTT東固定電話(アナログ)の月額料金は1,595円
- ドコモ光電話の月額料金は550円
月額料金の差額1,045円節約できますので、初期費用は8.4ヶ月で回収できる計算です。なお、
- 今使っているアナログ電話機はそのまま使える
- ドコモ光電話対応ルーターのレンタル料は月額利用料550円に含まれる
のはずです。
■申込み時のコツ
光インターネットを含めて丸っと新規申込だと、ネットから手続きできて、さらに結構な額のドコモポイントがもらえるらしいのですが、我が家の場合はひかり電話の増設なので、「ドコモインフォメーションセンター」への電話での申し込みになるようです。(この辺がイマイチはっきりしない)
「ドコモインフォメーションセンター」の音声ガイダンスに従って進めていくと、最後にスマホのネットワーク暗証番号をプッシュするよう指示があります。KanatecのスマホはUQなので、このネットワーク暗証番号を押してもドコモさんには通用しません。
ここから先に進めません。さあ、どうしたらいいか?しばらく困って放置していたら、サポートの方に電話がつながりました。どうも、ドコモのネットワーク暗証番号がない場合、何もぜず無言電話状態で数10秒くらい待っていると繋がる仕組みのようです。(ドコモユーザ以外への嫌がらせか?その旨音声ガイドをして欲しい。)
幸いに3月の引越しシーズンまでまだ間があったためか、1週間後の開通工事の予約が取れました。なお、工事といっても機器を設置してLANと電源ケーブルを刺すだけなので出張なしで、センタ側で光電話の開通作業とテストするだけと思います。(注:Kanatecは工事担任者 AI・DD総合種の免許を持ってます。もちろん実務経験なしですけど。)
■ドコモ光電話用ルータの確認
機種選定はNTT側でしてくれるので、到着を待つのみです。今回は工事予定日の2日前に届きました。着荷した機種はRT-500KIというものでした。
- 背面の端子類から見て、WAN(入力側)はRJ45コネクタなのでONU機能は持ってなく、現在使用中のONUの出力に繋ぐ。
- 機器ラベルにSSIDとか暗号化キーが書いてあり期待したが、無線LANの機能はなし。(無線LAN化するためには、有償オプションの無線LANカードSC-40NE「2」が必要。RS-500KIというモデルであれば無線LAN内蔵)
- 点検並びに清掃済みの再利用品らしい。(特に傷もない綺麗な状態、初期不良はスクリーニング済みとも言える)
- NTTの貸出機器によくある、艶消し黒でABS樹脂製の地味で大きな筐体。問題は通信速度なので「人は見かけによらない、能ある鷹は爪を隠す、私脱いだらすごいんです( by TBC、懐かしいが微妙に違う?)」に期待したい。
- LAN側は4ポートあるので、そのうち1つを今あるWi-Fiルータに繋げば、無線LANの再設定は不要のはず。ただし前段に「ドコモ光電話用ルータ」が来るので、Wi-Fiルーターのルーター機能をOFF(=ブリッジモード/APモード)にする必要あり。
- 「ドコモ光電話用ルータ」のIPv6+IPoE設定は確実に。
■設置並びに接続作業
接続自体は簡単そうですが、図体がデカいので設置スペースを開けなければいけない。その前に積もったホコリを「どげんかせんといかん」。
端末が3つになって場所と電気を食う!
もし光インターネットと光電話を同時に申し込んでいれば、ONU一体型の光電話用ルータになったのか?無線LAN機能は有料オプションですね。ONU+光電話用ルータ+Wi-Fiアクセスポイントの3ユニット構成は、設置場所も取るし常時稼働なので消費電力も増えそう。とってもスマートではない。
せめて信号が通過する機器を極力減らし、データ通信速度の低下要因を減らしたいので、従来Wi-Fiルータの有線LANポートに接続していた常用のPC 2台とHUBを、ドコモ光電話用ルータの4ポートある有線LANポートに接続変更します。ドコモ光電話用ルータ有線LANの残りの1ポートは、Wi-Fiルータのインターネット(入力)側に接続します。
余ったWi-Fiルータの有線LAN 3ポートは、幸いに容易に抜き差しできる場所にあるので、予備で残しておきます。HUBの空きポートが不足気味だったので、この点は助かりました。
注)まだ機器設定が済んでいませんので、「Afterの各種機器類のLED点灯具合」は正規の状態ではないです。
■設定作業(1) インターネット接続
光電話の開通工事に先立ち、インターネット部分だけ先に設定して仕上げておきます。NTT東の局側から光ファイバ経由で見えるONUは変わってないので、その後段の構成を変えても問題ないとの理解です。もちろんこの段階では光電話は開通してません。
(1)ドコモ光電話用ルータの設定
- IPv6+IPoEの設定
@niftyのポータルサイトを見ると、現在どのような状態で接続されているかわかります。
左上の表示の通り、「IPv6 PPPoE」で接続されてます。「ネット回線遅くない?」というIPoEに設定変更を促すメッセージが出てますので、これに沿って進めて対策を進めて行きたいと思います。
ところで、ルータを変えると再申請が必要ってこと?ここはテストに出るので覚えておきましょう。
ここがOFFなのがいけない?
ONへ変更申請したら、@niftyから「変更完了したらメールするので待て」のご連絡。だいたいどのくらい待てばいいのか、メールに書いてくれると嬉しい。(Kanatecはとてもセッカチです)
それでは今日はここまで、おやすみなさい。
翌日朝、ドコモ光電話用ルータを見たら、PPPの緑LEDが消えてます。確認のため@niftyのポータルサイトを見たところ、「IPv6で接続中」と変わってました。完了メールはまだ来てませんが、処理が済んだようです。
ここもテストに出るので覚えておきましょう。
注)深夜早朝に光電話ルータのファームの自動更新がかかる設定なので、その結果なのかもしれない。いずれにせよ結果オーライです。
注)@niftyから朝10時前に「完了メール」が来ました。
(2)Wi-Fiルータの設定
物理スイッチの切り替えだけなので、こちらはすんなり完了しました。
- Wi-Fiルーターのルーター機能をOFF(=ブリッジモード/APモードに変更)→ 背面にROUTERとAPの切り替えスイッチがあるので、これをAP側に設定
(3)SpeedTest
工事前
マンション内の他の影響が少なそうな、土曜日の早朝5時過ぎに計測。昨年2月に光+IPv6&IPoEに変更した以降、安定して3桁Mbpsの速度が出てます。
参考値
設定途中のIPv6 PPPoE状態でのテストです。時間帯は土曜の夕方16時過ぎですが、この数値を見ると「これでいんじゃない?」って感じです。
インターネット側の設定完了
ドコモ光電話用ルータを設置し、@niftyに「ホームゲートウェイによるIPv6接続ON」の申請を出した翌日朝に、ネイティブでIPv6接続された状態です。
測定時刻は日曜の朝5時過ぎなので、工事前の計測とほぼ同一条件です。
これでインターネット系の機器更新と再設定は無事完了したと判断します。
試験に出るポイント:IPv6の認証方法
PPPoE(Point-to-Point Protocol over Ethernet)は、もともと電話回線での通信方式の延長で、1対1で接続され、プロバイダーから提供されたID・パスワードで認証されています。
これに対し、IPoE(IP over Ethernet)は、光ケーブルをLANケーブルに見立て、インターネットの世界にネットワーク接続している感じです。
IPv6の認証方法
IPoE方式ではアクセスしてきた回線による回線認証のみでIDとパスワードによる認証は不要です。ただし、IPoE方式ではIDもパスワードも不要となっているものの、セキュリティ的に脆弱というわけではありません。 契約情報を基に、回線側からインターネット接続に必要な設定情報がルーターへと流れ込み、ユーザー認証をせずとも自動的にインターネットに接続されるようなしくみとなっています。 Ref. NTTコミュニケーションズの解説より
このため、機器構成(ルータ)を変えた場合、変更申請と設定変更のための作業時間が必要となるようです。IPv6ですぐに接続できなくても、ドコモさんやNTT東日本さんに「今どうなっているんだ!」と文句言わなくて良かったです。
最初はONUで機器認証していると思ってましたが、ルータが関与しているみたいですね。
■設定作業(2) 光電話接続
この作業は通信事業者さん側のリモートでの開通工事になるので、このままお待ちしましょう。
工事開始時刻1時間ほど前
朝まで快調であったインターネット接続が途切れる。ひかり電話開通工事のためか、IPv6 IPoEへの設定変更のためかは不明。
工事開始時刻10分経過
光電話ルータの「ひかり電話」LEDが、消灯から緑点灯に変わる。開通したらしい。光電話から発信すると電話代がかかるので、通話定額のスマホから光電話に発信したところ「着信アリ」。インターネット接続も無事復旧。リモートでの開通工事は終わったようです。
■改善要望
自動配信のメールでいいので、もう少し情報をもらえると嬉しいです。
光電話ルータの配送
申込時の案内では「早ければ火曜日に届く」とのことで、「日曜朝9時の工事開始までに接続しておいてください」とのご指示でしたが、機材が届かないと何もできません。金曜になっても届かないので、ドコモインフォメーションセンターに確認したところ、「本日金曜中に届く予定」だそうです。自動配信で「発送しました」連絡メールを送ってくれても良さそう。
工事開始〜工事完了の連絡
ひかり電話の開通準備で工事の1時間前からインターネット接続切れるなら、事前に知らせて欲しいです。作業が重なったIPv6 IPoE化の設定変更のためかもしれませんが、どこにもこの情報は書かれてません。
また工事が終わったら知らせて欲しいです。別に人間が電話くれなくてもいいので、録音音声の電話とかメールとか、自動配信する方法はありそうですけど。。。Kanatecは心配性でせっかちなので、ずっとネットワーク機器のLEDの様子を観察してました。
個人の想像
前回の光回線工事の時もそうでしたが、申込先はドコモ、工事担当はNTT東です。どうもひかりコラボ事業者(ドコモ)と回線事業者(NTT東)間でやり取りする情報に制限があるような。。。個人情報保護法の弊害?
また全ての方がメール連絡できるわけではないので、暫くしたら申込先のドコモから「工事完了」、NTT東から「回線休止」の通知が郵便で届くことでしょう。
(無事終わり)