docomo版SIMフリーのGoogle Pixel 7aを入手し、8月限定でirumo 3GBの契約中です。来月9月からは通信費節約のためirumo 0.5GBに契約変更し、通信速度が最大3Mbpsで5G通信不可となるため、残暑厳しき8月ですが、期間限定 docomo 5G受信実験を敢行します。
- irumo 3GB :月当たり3GBまで速度無制限/超過後は300kbpsに速度制限、4G-LTEと5Gに接続可能、月額¥1,067/ドコモ光セット割▲¥1,100を適用
- irumo 0.5GB :以前のOCNモバイルONE、月当たり0.5GBまで3Mbps/超過後は128kbpsに速度制限、4G-LTEのみ接続可能、月額¥550(割引サービスなし)
9月以降、Kanatecにおける自転車ナビ用途なら月0.5GB/3Mbpsで十分です。
▪️docomo 5Gの勉強
方式
- 5G SA (Stand Alone)
5G専用のコアネットワーク設備と5G基地局を組み合わせて通信をする方式 =いわゆる”リアル5G”で、docomoではこれを”瞬速5G”、auではこれを”5G”と呼称 - 5G NSA (Not Stand Alone)
4Gのコアネットワーク設備を利用し、4G/5G基地局を組み合わせて通信をする方式 =いわゆる”なんちゃって5G”で、docomoではこれを”5G”、auでは”5G NR(New Radio)”と呼称
バンド
n77、n78及びn79対応のPixcel 7aは、docomoを含めすべての国内キャリアのSub6へフル対応です。
エリア
ピンク色がリアル5Gエリア、オレンジ色がなんちゃって5Gエリア。見た感じ、docomoのリアル5Gとauのなんちゃって5Gが同じくらい。やはり噂通り、auのリアル5Gエリアの整備が大幅に遅れている。
(参考)青丸は28GHz帯のミリ波エリア、緑のmマークはミリ波サービスを体感できるドコモショップ。
ミリ波サービスエリアは、docomoもauも限定すぎて実用性はなさそう。Pixel 7aでは受信できませんがアンテナだけ見に行ってみます。
【小田原市内の28GHzミリ波エリア】
- 荻窪 NTT東日本神奈川神奈川支店新谷津ビル付近
- 板橋 ジェイコム小田原付近
- 風祭 日蓮聖人霊跡付近
- 栄町 ドコモショップ
▪️受信実験結果
暑さを避けて朝7時過ぎから実験開始しましたが、9時前には30℃越え。体に悪そうなので実験中断。なお今回の実験は、auとdocomo 5Gと比較するため、今年の1月に実施したauの受信実験場所をトレースしてみます。
No.1 国道1号線酒匂橋
docomoのエリア図上は5G NSAですが、見通しのいい橋の上なので、結構な通信速度が出ています。この場所でのauの実験結果は、下り56Mbps/上り18Mbpsだったので、大差はない感じ。
No.2 鴨宮駅南口
docomoのエリア図上は”瞬速5G”=5G SAのど真ん中のはずですが、スマホの表示は4G+のキャリアアグリゲーションでの受信。たいそうな名称のわりに普通の4G回線の速度です。
No.3 ダイナシティー
市内最大規模のショッピングセンターで、docomoのエリア図上は5G NSAで、端末も一瞬5Gを掴んでいますが、すぐに4G+に変わりました。まだ開店前でほとんど人はいませんが、回線速度は遅いです。
No.4 田島付近
docomoのエリア図上は”瞬速5G”=5G SAで、見通しのい場所なので、結構な通信速度が出ています。この場所でのauの実験結果は、下り51Mbps/上り34Mbpsだったので、大差はない感じ。
No.5 PCデポ
docomoのエリア図上は”瞬速5G”=5G SA、速度はこんなもの?って感じ。
No.6 富士見大橋
docomoのエリア図上は”瞬速5G”=5G SAですが、スマホの表示は4G+のキャリアアグリゲーションでの受信。
▪️一旦まとめ
実験結果は、お盆休み期間中の朝7〜8時過ぎの状況です。
au/docomoも、また4G-LTE/なんたって5G/リアル5Gも、劇的な速度差はなく、モバイルで使用する範囲では敢えて5Gに拘らなくてもよさそう。3Gから4G-LTEに変わった際には「通信速度1桁アップ」的な感じでしたが、5Gに変わって1桁アップは難しいようで、過大な期待を持たない方がいいかもしれません。
まだ5G受信可能な端末が普及する前、2022年5月実施の5G受信実験で、酒匂橋にてau 5G Sub-6が下り320Mbpsを超えたこともあります。今は5G受信可能端末が出回っており、混み合ってくれば今回のような状況でしょう。
もし、5Gエリアに期待しdocomo home5Gを導入した場合、家族にWiFi利用者が多いと家庭内の帯域取り合いで結構厳しそう。
5Gを自宅内の固定回線として使用する際
(1)安定した光回線
我が家の回線はフレッツ光マンションタイプですが、安定して3桁Mbps半ば〜後半の速度がありますので、工事対応が必要ですが大家族でWiFiをシェアするなら安定した光回線がおすすめ。(我が家は幸運にも”工事費0円キャンペーン”を利用)
(2)(5G回線を使用希望の場合)受信状況の事前確認
受信実験の結果の通り、キャリアの公開するエリア図は絶対保証ではありませんので、実際に事前確認するのが一番です。導入予定のホームルータと同じキャリアの5Gスマホを使い;
- 液晶画面の5G表示やアンテナピクトの本数で、自宅内の各部屋窓辺での受信状況を確認する
- ネットのスピードテストサイトで実測する
導入予定のホームルータと同じキャリアの5Gスマホがない場合は、「ランチ1回ご馳走」の条件でお友達に協力してもらいましょう。事前確認できればランチ代などすぐに元が取れます。
イマドキのスマホならほとんどが5G対応なので、キャリアだけ合わせれば大体OK。なおスピードテスト1回で50〜75MB程度ギガを消費するので、いつもギガ欠している友人は避けましょう。
(3)(既に導入済みの場合)ホームルータ設置場所の再調整
高速通信が期待できる5G SA(Sub-6)は周波数が高いため、建物などの影や室内奥まで電波が届きにくい性質を持ってます。(それとは反対に、プラチナバンドと呼ばれる低い周波数帯の電波は、建物の影や室内奥まで回り込み届きやすい)
このため、思ったほど通信速度が得られない場合は;
- 空が見通せる部屋の窓辺に設置
- 設置できる部屋と窓が複数ある場合、受信強度の高い場所を探す
- 戸建ての場合、1Fよりも2F以上の高い場所
- ホームルータの受信強度LED表示のみでなく、ネットのスピードテストサイトで実測する
ポイントは最寄の基地局のアンテナが見通せる場所を探すこと。
実際にネットを使用する場所とホームルータの設置場所が別な場所になってしまい、Wi-Fi電波が弱くなってしまう場合、リピータ等を追加導入してでも大元のホームルータの受信状態を上げるのが得策です。
▪️台風10号の間隙をぬって実験再開
8/31朝、一昨日〜昨日の豪雨は止み、晴れ間が見える。契約上docomo 5Gが受信できるのは今日までなので、急遽受信実験再開。事前に受信場所の検討ができなかったので、別件で市内をパトロールついでに測定しました。
No.7 山王川富士見橋付近
エリア的には5G SA(Sub-6)の縁。受信は4G+(キャリアアグリゲーション)。
下りは結構な速度が出ており、「別に4Gでもいいんじゃない?」と言う感じ。
No.8 小田原市民病院北側
エリア的には5G SA(Sub-6)の縁。受信は一瞬5Gですぐに4G+に変わる。
No.9 小田原三の丸ホール
エリア的には5G SA(Sub-6)だが、受信は4G+。
こちらも結構な速度が出ており、「別に4Gでもいいんじゃない?」と言う感じ。
No.10 ファミリーマート 小田原東町店
エリア的には5G SA(Sub-6)の縁。受信は4G+だが、本日の最高速度を記録。
No.11 酒匂橋西岸 トヨタの北側の土手
エリア的には5G NSAですが、受信は一瞬5Gですぐに4G+に変わる。
やはり土手の上のように見通しがいい場所は4G+でも十分いい感じ。
▪️まとめ
本日までの契約のdocomo irumo 3GB、残念ながら使いきれず1.9GBも残してしまいました。明日からは速度3Mbps/4G接続限定で容量0.5GBの旧OCN モバイルONEに変更です。
auの5Gと同じですが、エリア図通りに5Gを捕まえられないケースは多々あり、また速度的にも4Gより遅いケースも見られます。実運用はこんなものでしょう。
Sub-6などの周波数の高い電波は直進性が強いので、「障害物なく、基地局アンテナが見通せるか否か?」が最大のポイント。
特にホームルーターのような固定機運用される場合は、ルーターの設置場所の選定がとても重要になります。これから涼しくなったら、スマホを持ってご近所の基地局アンテナを探してみてください。
(おわり)